千葉県生涯大学校
千葉県生涯大学校 〜いきがいづくりと地域のリーダーに〜

千葉県生涯大学校は、高齢者福祉に取り組むために千葉県内5地域に設置されている県立の大学校です。
いままでは高齢者の方が趣味や仲間作りをとおして豊かに生きていくことを主眼とされていました。しかし、2013年度より課程が一新され、趣味を深めるコースと平行して、高齢者が地域活動に加わるためのカリキュラムが設置されました。
*地域活動学部…地域活動に溶け込む環境やきっかけを整える
*地域活動専攻科…地域活動に取り組むリーダーを育成するために特化した上級クラス
現在、各種自治体において、高齢者の方々が生きがいのある生活を営むための様々な取り組みが行われています。そのなかで千葉県生涯大学校がユニークであるのは高齢者の方々が社会環境の変化に適応する能力を開発し、地域活動のリーダーへと育成するカリキュラムを整えているところです。
生涯学習の場において、このような取り組みを展開されているところはあまりありません。千葉県生涯大学校の取り組みは今後のモデルとなる可能性を秘めています。
地域活動学部 地域活動の担い手を育成
地域活動学部は、地域活動の担い手となる高齢者を対象としたカリキュラムです。
地域活動学部でのコーチング科目:「リーダーシップ事例討議」
カリキュラム概要 | リーダーシップのひとつとして求められるコミュニケーション能力、とくに傾聴力をコーチングの傾聴技法を学ぶことで専門的な強化を図る。 |
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学習目的 | 仲間との協議・検討を通じて、自分なりのリーダーシップを見出す |
習得技術 | 自分とは異なる考え方を持つ相手と信頼関係を築くための基本技法 |
千葉県生涯大学校 地域活動学部の主な学習内容
共通科目 | 『地域活動に役立つ基礎的知識・技術』 福祉、環境、まちづくり、安全・安心など、様々な分野の地域活動を取り巻く状況や、コミュニケーション技術などを学習する。 |
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『地域社会で活動するために必要な知識』 県政トピックスや時事問題、高齢者福祉について学習する。 | |
『心身ともに健康に過ごすための基礎知識』 高齢期の健康管理や心の健康、介護予防について学習する。 | |
専門科目 | 演習や体験学習や、グループワークによる授業形態にて実践的な学習を行う。 |
入門編 | 基礎的な学習を行う。 |
応用編 | 実際に活動している方々の話、カウンセリングや情報処理、地域グループづくりなどを学習する。演習を通じて、体育レク、手話、救急法を学習する。 |
実践編 | 地域の課題等に対する対応力を身につける。グループ運営や会議運営の演習、事例検討を通じて地域課題への対応方法を学習する。 |
課題発見〜解決策の検討〜活動の実践にグループワークで取り組む。 定期的に活動内容を発表しあい、課題解決に向けた助言・指導を受けるとともに、校外活動や地域交流会を取り入れながらグループ研究を進める。 | |
活動を広報するために必要なプレゼンテーション技法やホームページの活用方法なども学習する。 |
地域活動専攻科 地域活動のリーダーへ
地域活動専攻科は、地域活動のリーダーとして活躍する高齢者育成のための上級カリキュラムです。
地域活動専攻科でのコーチング科目:「コーチングⅠ・Ⅱ」
カリキュラム概要 | さまざまな知識・経験・特長を持ち、価値観や性格が違う相手とも、力を合わせて活動できるコミュニケーション技術として習得する。 |
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学習目的 | 自分とは異なる考え方を持つ相手とも信頼関係を築くための聴く技術の習得 |
習得技術 | 相手の主体性、自発性の喚起に有効な基本技法 |
千葉県生涯大学校 地域活動専攻科の主な学習内容
教養科目 | 指導者としての活動に必要な知識を身につけることを目標に、県政トピックス、時事問題、地域活動の現状等について学習する。 |
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地域活動の運営技術 | 指導者として必要な運営技術を身につけることを目標に、組織運営、人材育成、広報、イベント企画、財務管理などについて学習するとともに、地域活動のリーダーとの交流会を行いネットワークづくりの支援を行う。 |
地域活動実践編 | 地域イベント等の企画・実践等により高度な指導者として必要な知識等を身につけることを目標に、グループワークにより、イベントの企画・立案・実際の運営に取り組む。また、NPO法人立ち上げ演習などにも取り組み実践力を身につける。 |